これは、今はなき幻の町の話。大きな山に立派な川、沢山の自然に囲まれた(僕の)田園都市。隣の町から来る強くて暖かい風。いつも稲穂がなびいていた。町の中心部にある八幡公園。そこで開かれるAMARUME祭が終わると稲刈りが始まる。中学生や高校生からのカツアゲに怯えながらも、何となく笑い続けていた夏の日の午後。秋が終われば長い冬が来て、毎日毎日、気が狂いそうな吹雪の中を、小学校に向けて友達と歩いていた。12歳。僕はAMARUME第一小学校を出て、AMARUME中学校に進んだ。買ってもらった自転車で、AMARUMEのどこまでも行った。さくら、ひまわり、稲穂、雪。6月の紫陽花も綺麗だった。いま思えば、あんなに自然と一体化していたことは後にも先にもないくらい、僕らは町と季節をしゃぶり尽くしていた。何もないところに、何かを見つけて、遊びを作っていた。高校生になった僕は、毎日電車に乗って、隣の大きな街、鶴岡市にある学校に通うようになった。AMARUMEからその高校に来ている人はけして多くはなく、いつしか僕は「鶴岡の人」になった。その頃だった。時は、平成17年。AMARUME町が平成の大合併で「庄内町」へと名前を変えた。僕の母校も「AMARUME町立」から、「庄内町立」になり、別に廃校になったとかではないんだけど、なんとなく、心の距離ができたように感じた。歳をとっただけかもしれない。これは、今はなき幻の町の話。大人になった僕はWikipediaを開く。余目町(あまるめまち)は、山形県庄内地方の中央に位置し「た」町。それは、もう「あまりめ」とか「よめ」とか、間違えて読まれることもなくなってきた町。平成が終わるまであと1ヶ月。明治に生まれ、4つの元号を駆け抜け消えたAMARUMEを、今、ここに残す。DESIGN:DO WHAT YOU LIKEPRINT:FUN★PPRODUCE:FUN★K / DO WHAT YOU LIKEPHOTO:APOLLOSTUDIOS
Keywords: MY TOWN AMARUME TOWN BASE EC store ネットショップ コマース 作成
Country: Japan (JP)
Currency : JPY
Platform: BASE
Technologies used: Criteo, Facebook Pixel, Google Ads Pixel, Google Adsense, Google Analytics, Google Optimize, Google Tag Manager, New Relic, TikTok Pixel
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